
欲望に素直になるという節約
五月に入ると、朝晩の冷え込みもやさしくなり、過ごしやすい日々が続きます。夏本番に備え、ゴールデン・ウィークの間に衣替えをしようとする人も多いのではないでしょうか?
今は衣替えをしないという人も増えているらしいですが、もし自分の洋服ダンスやクローゼットの服を確認できる機会があったら、よく着ている服がどれほどあるか、またほとんど着てない服はどれか、一度仕分けしてみましょう。
何回も着てところどころ傷んでいるけど、お気に入りだからまだ捨てたくないという服もあれば、1、2回しか着てなくてすでにタンスの肥やしになっている物までさまざまで、好きな服とそうでないものの差の大きさに驚かれると思います。
好きな服は毎年お気に入りのローテーションに入り、何年にもわたって自分の気分を高めてくれることで、買った時の値段がいくらだったとしても、無駄にはなりません。一方、たとえセールやアウトレットで、定価の50%引き70%引きの服を買ったとしても、ほとんど着ないのであれば結局それは高い買い物です。はっきり言えば、いくら安くても、着ることがないなら、それはお金を出してゴミを買ったのと同じことです。
浪費をしないということは、つまり、必要ないもの、欲しくないものは買わないということです。そんな物をわざわざ買うわけがないと思っている人でも、自分の服を確認してみると、思ったより不要なものを買ってるなと気づくことは多いのではないでしょうか。
逆に言えば、自分の本当に必要なもの、欲しいものがわかっていないと、必要でないもの、欲しくないものがわからないし、その判断基準がわからないと、結局は値段だけで買う・買わないと判断しがちになってしまうのです。服の例でいうと、服が好きなのではなく、安さが気に入ったから、買ってしまったということが起こります。
一度、自分が本当の欲しいものや好みを徹底的に考えてみましょう。自分の欲望にもっと素直になってみましょう。
セールやバーゲンでは買わないようにしてみる
自分が服やアクセサリーを選ぶ時、そのもの自体が好きか、それとも値段が安いから買ってしまうのか判断できてる自信がないな、と思った人は、今後1年間でいいので、セール品やバーゲンでの買い物を控えてみましょう。
定価で買うのは高い、なのでバーゲン会場などへ行く。この前見たときは30,000円で売っていた洋服が、20,000円で売っている。これを買えば10,000円の節約になる。と、本気で思っている人が多いのです。しかし、この場合もただ値段が安いことを気に入っただけであって、服自体はそれほど気に入っていたわけではないので、着なくなるのも当然と言えます。つまり、これは10,000円の節約ではなく、20,000円の浪費に他なりません。
これは、どんな高級ブランドでも当てはまるし、ユニクロやしまむらなどのいわゆるファストファッションでも言えます。
私の場合で言えば、下着や靴下は無印良品で買ってますし、ユニクロのTシャツも気に入っていて夏になるとほぼ毎日着ています。ただ、下のジーパンだけはシルエットが合わないのか、どうも着るのをためらってしまう。結局しばらくタンスの肥やしにしたのち、捨ててしまうことが多かったので、今はパンツだけはリーバイスや他のブランドのを買って、ボロボロになるまで着てます。
セールやアウトレットで買うことが癖になっている人にとって、いきなり定価で買うと言うのは抵抗があるかもしれません。確かに高いのですが、高いからこそ、自分が本当に欲しいものなのか、本当に必要なものなのか、真剣に向き合えるものでもあります。
この値段でも買おうと思えるのか、買ったら毎日でも着たいか、他のブランドで欲しいものはないか、自分のコーディネイトにぴったりなのか…。こうやって徹底的に自分の好みを探って行くと、だんだんと価格に惑わされないようになっていきます。高級ブランド品がいくら安くなっていても、「タンスの肥やし候補」にしか見えなくなるし、逆にバーゲン品を見るときも「これは定価でも絶対買ってた!」と言うのがわかってきます。
自分の本当に好きな服がたくさんタンスやクローゼットに並び、さらに支出も減って行くことに気づくでしょう。
1年間、是非自分の欲望と真剣に向き合ってみてください。
この記事へのコメントはありません。