ギャンブルは最初が肝心

パチンコ、競馬などのギャンブルを嗜む人もいると思いますが、お金の専門家に相談すると、ギャンブルは問答無用で「浪費」に分類されます。ただ、ギャンブルには娯楽費としての役割もあるという人もいます。今回はギャンブルに関する私の考え方をご紹介します。

ギャンブルは投資か?

投資とギャンブルは何が違うのかと言われると、明確な定義はないのですが、私の中では、投資は将来的に利益が期待できる行為に時間とお金をつぎ込むことだと考えています。

例えば、専門知識の勉強はリスクがなく将来の収入アップが期待できますし、株や投資信託も、適切に運用すればリスクに見合ったリターンを期待することができます。セミナーなどで、この投資信託はリスクは大きいが、5%のリターンが期待できる、などと説明されたこともあるでしょう。

一方、ギャンブルはと言うと、基本的にみなさんから集めたお金を、胴元が何パーセントか取ったのち、みなさんに再配分します。だいたいパチンコで15%、競馬や競輪で25%、宝くじでは55%が胴元の取り分と言われています。

強引に投資の言い方に直すと、競馬はリスクは大きく、25%の損失が期待できる、といえますが、やはりこれらを投資とするのは無理がありますね。

ギャンブルで儲けるには

前述のように、期待値という言い方をすると、パチンコは0.85、競馬や競輪は0.75、宝くじは0.45です。これは、100万円のお金をかけると、パチンコなら85万円、競馬や競輪は75万円、宝くじは45万円戻ってくると言うことです。

確率的にはそうなのですが、現実はそう単純にはいきません。

よくサイコロの1の目が出る確率は6分の1と言われますが、この前提条件として大切なのが、『大数の法則』と言われるものです。

大数の法則とは、ある試みを膨大に繰り返すと、その試みの平均値はある一定に収束すると言う、少し難しい統計用語です。

サイコロの例に戻ると、最初の何回かは何が出るかまったくわかりません。1が3回連続で出るかもしれませんし、20回振っても5が出ないかもしれません。

しかし、それを何千、何万回と繰り返すと、各数字が出る確率はだいたい6分の1に収束します。

つまり、サイコロの1が出る確率が6分の1になるのは、何千回も繰り返した後の平均です。はじめの数回では大数の法則の影響を受けず、確率も6分の1ではない、と言うことです。

話をギャンブルに戻すと、例えば競馬であれば、100万円分馬券を買うたびに75万円配当があるわけではありません(もしそうなら誰も買いませんが)。

まったく配当のない人もいれば、はじめて買った馬券がたまたま万馬券だったと言う人もいます。

つまり、結論を言うと、ギャンブルで儲けようとする場合、大数の法則の影響を受けないはじめの数回、理想を言えば、最初の1回に大金を賭けるのが、実は一番儲ける可能性が高くなります。

競馬を何十回、何百回とやるほど、馬券を買った金額と受けた配当の割合は75%(つまり確実に損)に近くなっていくからです。

とまぁ、理論的にはこうなりますが、現実にはほとんどの人は大損して終わる羽目になるでしょうが…。

ギャンブルはストレス解消になるか

ギャンブルをストレス解消の手段と見ている人もいます。

ただし、残念ながら、ギャンブルはストレス解消の手段としては効果が非常に低いことが、全米心理学会の調査でわかっています。ギャンブルと同様に効果が低いものとしては、他にだばこやお酒、テレビゲーム、インターネット、2時間以上テレビを見ることなどが挙げられています。

ギャンブルやゲーム、インターネットに共通するのは、ドーパミンというホルモンが出ることによって、一瞬興奮状態になれることなのですが、その後空虚感を感じやすいという問題があります。

本当のストレス解消に有効なのは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンですが、これらは読書やスポーツ、マッサージ、友人と話すなど、一見気分がよくなったとはわからない静かな行為でもたらされます。

と、これも理屈ではそうなのですが、私もストレスを感じた時は、お酒も飲みますしネットサーフィンもします。使う金額を決めてさえいれば、ギャンブルも他人に迷惑をかけない分健全と言えるかもしれません。

ギャンブルは教養費ではない

最後に、ギャンブルは楽しいからやる、と決めましょう。

なぜギャンブルをするのですか、という問いに、「決断力が仕事に繋がるから」や「勝負勘がつくから」など、いわゆる「芸の肥やし」のようにいう人がいますが、ギャンブルの冒険と仕事の挑戦はまったく違うものです。また、ギャンブルは経験を積んで勝てるようになるものでもありません。ということは経験が活きない行為と言えます。

もしギャンブルにそういった付加価値を求めようとしているのなら、それはどこかで後ろめたさがあるからかもしれません。

私はギャンブルはしませんが、ギャンブルが楽しくてやっているという人は幸せと思いますし、金額が一定で収まっているのであれば、無理にその金額を減らす必要もないと考えています。

ギャンブルは映画や旅行と同じ娯楽費として、うまく付き合っていきましょう。

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