意思決定に役立つマネー用語(2) − 機会費用

日常生活を送っていると、空いた時間をどうしようかと悩んだり、仕事を自分でしようか、外注しようか、またどのようにリラックスしようかと悩むことは多いのではないでしょうか?今週は、そういった時の判断に役立つ『機会費用』という考え方をご紹介します。

機会費用とは?

簡単にいうと、機会費用というのは、同じ時間に、実際に行った行動と、最も利益を産んだであろう行動との利益の差となります。

例えば時給1,000円のアルバイトをしている学生Aさんがいるとします。Aさんは、日曜の夕方2時間バイトを入れれば1,000円×2時間=2,000円の利益を得ることができます。

このAさんが夕方2時間映画を見にいったとしましょう。映画代は1,800円ですが、Aさんはバイトをすることを選べば2,000円手にすることができたので、この場合の機会費用は1,800円+2,000円で3,800円となります。

機会費用を正確に知ることは難しい

時給1,000円のアルバイトはわかりやすい例でしたが、実際は自分の正確な機会費用を知ることは難しいものです。

特に会社員の方は、会社にいる間は自分の機会費用を正確に出すことができます。年収または月収を労働時間で割れば1時間あたりの労働がどれだけ収入に繋がっているか、計算することができます。

ただし、退社後はどうでしょうか?副業やビジネスをしている人は別ですが、会社の仕事以外で収入を生み出せる術がなければ、機会費用は無いと同じです。

仕事が早く終わった時、飲みに行くことぐらいしかやることがないという人は、自分の潜在的な時給を増やすことで、もっと時間を有効に使えるようになります。

専門家(教室)を利用するか、自分でするか

専門家あるいは専門教室を利用するかしないかも、機会費用を考えると判断しやすくなります。

自分で事業を始めようと思って、会社の登記をする場合、司法書士に頼むと費用がかかります。しかし、自分で登記をしようとすると、それなりにテキスト代も時間もかかります。それらのバランスを考えて、費用が安い方を選ぶことになります。

私の例でいうと、開業したての頃はホームページや名刺などは自分で作成しました。特にHPは2ヶ月ほどかかりました(笑)。これは、当時は開業資金だけで、顧客の方もまだおらず、HPの作業に集中しても機会費用がほとんどない状態だったので、自分でやった方が費用が安かったからです。

一般の方ですと、資格学校などがいい判断材料になるでしょう。会計士や弁護士など、自習では難しいのは別として、例えば社労士などギリギリ独学でも取得できそうな場合、資格学校に通うか独学で勉強するかは難しい判断になります。

これまでの知識量や確保できそうな勉強時間のほか、社労士を取ることによってどれだけ収入を上げることが出来るかという予測が大切になります。

ただし、後述しますが、趣味のスポーツや料理などの機会費用は別のものとして考えましょう。テニス教室や料理教室に行っている人は、それでプロになったりお金儲けをしたりしようとは考えていないのではないでしょうか?

趣味の重要性

先ほどの例では、映画を見に行く場合の機会費用が3,800円と言いましたが、少し別の見方をしてみましょう。

例えば1日1万円売り上げをあげれる人が、月曜日から金曜日まで働き、金曜日の時点で仕事の効率が60%(6,000円の売り上げ)まで落ちているとします。土曜日も働けば6,000円稼ぐことができますが、休むと売りげは0円です。

ただし、土曜日本当にリラックス出来ることによって、月曜日からまた1日1万円を売り上げることが出来るとするとどうでしょう?土曜日の機会費用6,000円は、2日で取り戻すことができます。

このように、土曜日の行動では損をしていたものが、長期的な視野で見ると実はプラスに転じることはよくあります。

ここで大切なのは、自分が機会費用を投じてもいいリラックス方法をよく理解しておくことです。例えば、テレビやスマホゲームなどをしても一般的にリラックス効果はほとんどないことがわかっています。この場合、その後の効率が上がるわけでも無く、ただ機会費用を失うだけです。

もちろん人によって何がリラックス効果をもたらしてくれるかは異なると思いますが、最後に心理学者ケリー・マクゴニガル博士が著書「スタンフォードの人生を変える教室」で述べられている、効果的なストレス解消法と効果がないものをご紹介します。

効果的なリラックス方法
  • エクササイズやスポーツ
  • 読書や音楽
  • 家族や友達と過ごす
  • マッサージを受ける
  • 外へ出て散歩する
  • 瞑想やヨガ
  • クリエイティブな趣味の時間
最も効果が低い方法
  • ギャンブル
  • タバコ
  • お酒
  • やけ食い
  • テレビゲーム
  • インターネット
  • テレビや映画を2時間以上観る

ぜひ、自分に合ったものを生活に取り入れてみてください。

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