貯金生活の挫折

貯金生活を挫折してしまう理由

今年もあと残すところ1ヶ月と少しになり、来月には2018年に向けて新年の目標を考え始める人も多いと思います。その中で、もし目標に「2018年は貯金を○○円する」という項目がある人は、挫折する前にその原因を知っておきましょう。特に、今年の目標に貯金という項目があり、すでに挫折している人は、参考にしてみてください。

「貯金をしよう」と思うだけで満足してしまう

節約でも、ダイエットでも、運動でも、何か自分を変えようと思うときは、どんな時が多いでしょうか?トロント大学の心理学者ジャネット・ポリヴィとC・ピーター・ハーマンによると、人が変わろうと決心するのは、落ち込んでいる時が最も多いそうです。

例えば、貯金をしようと思うのは、無駄な買い物や衝動買いをしてしまって後悔した時や、クレジットカードの引き落とし額に愕然とした後であることが多いし、運動やダイエットを決意するのは、久しぶりに体重計に乗って5kg体重が増えていることが発覚した時や、食べ放題に行って無茶食いした日の夜が多いでしょう。つまり、現状や将来に対して不安を感じた時、人は「変わろう」と考えます。

問題は、この「変わろう」と決心することによって、実際はまだ何一つしていなくても、私たちはすぐにほっとして自制心を取り戻せてしまうということです。もはや衝動買いをしたのや、太っているのは、決心をする前の自分で、今は将来の立派になった自分にしか焦点を当てることができません。研究によると、実際にダイエットを決意しただけで元気になったり、運動計画を立てただけで気分が高揚するそうです。

困ったことに、目標が大きければ大きいほど将来への期待も大きくなるので、気分もよくなります。しかし、当然ながら立てた目標を実践するのは地味でつらい作業を伴います。いっとき良くなった気分は消え、今度は目標を達成できなかった罪悪感も加わってさらに自信をなくすことになります。

その不安をなくすために、また新たに決心をして、失敗する。ポリヴィとハーマンはこの悪循環を「いつわりの希望シンドローム」と名付けています。分類としては、自分を変える方法というより、「かんたんに目標をあきらめてまた決心する」という気分転換の一種と言えます。

目標を立てることが好きな人で、実際に達成できないことが多い人は、自分が目標を立てた時、何を期待しているか考えてみましょう。もし具体的な行動をするより、将来の自分を想像していい気分に浸ることが多ければ、目標を立てることでリラックスしたいだけかもしれません。

どうにでもなれ効果

日々自炊したり、買い物リストを作って無駄な買い物を控えたりと節約している人でも、たまに友人と羽目を外して暴飲暴食してしまったり、衝動買いをしてしまうことはあると思います。

このこと自体は人間なのであって当然なのですが、問題はその翌日です。たった1回の浪費で、貯金がまったくできなくなることは無いにも関わらず、人は一度自分が決めたルールを破ってしまった時、さらに羽目を外して浪費に走ってしまうことがわかっています。これを前述のポリヴィとハーマンは「どうにでもなれ効果」と呼んでいます。

この「どうにでもなれ効果」は、高い目標を立てている人や、ある程度きちんと節約をできていた人ほど陥りやすくなります。ある時ふと誘惑に負けてしまうと、自己嫌悪になり、気晴らしがしたくなります。無駄遣いを我慢していた人にとっての気晴らしは無駄遣いになりますし、ファーストフードを我慢していた人にとっての気晴らしは、当然ファーストフードになります。

順調に節約できていたのに、一日浪費してしまったせいで、その後ズルズルと貯金ができなくなったという経験は無いでしょうか?

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今回は節約ができなくなる原因となる心理学を2つご紹介しましたが、これらは人間である以上、持っていて当然の性質です。これを意識してコントロールできればいいのですが、現実には難しいようです。しかし、節約に限って言えば、毎日つらい思いをする必要のない方法がいくつかあります。次週はその方法をご紹介したいと思います。

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