確定拠出年金(下)

サラリーマンが知っておくべき確定拠出年金の事実(下)

インデックスファンドは他のものに比べ手数料が安いので、証券会社も積極的には売りたくない分、商品数は少ないのが普通です。確定拠出年金の商品の中でも、日本株式と海外株式のインデックスファンドはせいぜい1つずつある程度でしょう。

20代、30代の方は、このインデックスファンドを日本株式に連動するものと海外株式に連動するもの、それぞれ半分ずつ買うように設定しておきましょう。リスクを取りたくない人や、40を超えた人は、日本:海外:安定資産が4:4:2または3:3:4などのように調整してください。

最後となる今回は、売るタイミング・買うタイミングをお伝えします。

長期の投資が基本

一旦インデックスファンドを買うと決めたら、長く買い続けるのが基本スタンスです。毎月定額で商品を買い続ける投資手法のことを、ドル・コスト平均法といいますが、この手法は長く続ければ続けるほどリスクが軽減されます。

例えば、次の2つのグラフを比べてみてください。

ドルコスト平均法ドルコスト平均法2

投資信託1と投資信託2を比べた場合、みなさんはどちらを買い続けたいでしょうか?また、現実の株価はどのように推移すると思いますか?この2つの投資信託を、毎月10,000円ずつ買い続けた時の結果が、以下の表になります。

表1. 1年後のリターン

ドルコスト平均法3

投資信託2は、投資信託1を大きく上回るパフォーマンスを上げています。明らかに投資信託1の方が優れているように見えたのですが、なぜでしょう?

定額(この例だと10,000円)ずつ買い続けた場合、当然ですが、値段が安い時には多く買え、値段が高い時はわずかしか買えません。投資信託が1,000円の場合、10,000円だと10口しか買えないものを、例えば投資信託2が半値の500円になった7月では、20口買えます。結果、投資信託2の年末の価格は年初の価格と同じ1,000円なのに、安い時に買いだめしたおかげでリターンがよくなります。

この手法が理解できると、いちいち投資信託の値段に一喜一憂しなくていいことがわかると思います。定額でインデックスファンドを購入する手続きさえしてしまえば、値段が高い時には買い抑え、低くなった時には多く買うという理想的な買い物を勝手にし続けてくれるのです。

確定拠出年金は、自動的にこのドル・コスト平均法(定額で積み立てる方法)を採用している制度ということになります。

いつ売るか?

ドル・コスト平均法は優れた手法ですが、売るタイミングを間違えると大きく損をする可能性があります。いくら安い時に商品を多く買えても、安く売ってしまっては利益が出ないのと同じで、値段が大きく下がっている時に売ることは避けたいものです。

インデックスファンドは日本の代表的な指数、TOPIXや日経平均株価に連動するものですが、これらの指数は何年かに一度、大きく暴落することがあります。ただ、今までのところ、短くて3年、長くても10年ほどで回復することがほとんどです。

これらのことから、60歳から受け取れる確定拠出年金に関しては、50代、遅くても55を過ぎたらそれまで買ってきた投資信託を売るタイミングを考えるようにしましょう。

具体的には、

・50代の間に、自分が保有している年金の利回りが、「想定利回り」の1~2%上になった瞬間に、すべて売ってしまう

・保有している資産額が○○万円を超えたら売る

というルールを決めておきましょう。

「もっと上がるかもしれない」と期待している間に暴落してしまったということだけは避けたいので、売る時のルールはあらかじめ必ず決めておいてください。

いつ買うか?

ここまで読んでいただいた方なら、買うタイミングは売るタイミングに比べ、とても簡単ということがわかっていただけると思います。

いつ買うか?答えは、「今すぐ!」です。

 

ぜひ、今日から確定拠出年金のページを開いて、購入の設定をしてみてください。30分あれば終わります。その手間で将来が大きく違ってくるはずです。

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