確定拠出年金(中)

サラリーマンが知っておくべき確定拠出年金の事実(中)

先週の『サラリーマンが知っておくべき確定拠出年金の事実(上)』では、確定拠出年金制度に無関心で放置しておくと、将来何百万も損をしてしまう可能性があることをお伝えしました。

しかし、日々の業務に追われる会社員の方に、こまめに確定拠出年金をチェックして売買をしてくださいということは、現実的ではありません。今回は、忙しい方でもできる簡単な運用方法のポイントをお伝えします。

確定拠出年金に関わらず、投資全般に言えることですが、重要なポイントは、「何を買うか」「いつ買うか」「いつ売るか」の3点に尽きます。一つずつ見ていくことにしましょう。

何を買うか

経済学に、『効率的市場仮説』という言葉があるのをご存知でしょうか?本来の意味は、市場(しじょう)は、すでに過去の情報をすべてその価格に反映しているので、既出の情報から市場の将来の動きを予測することはできない、というものです。

そこから転じて、投資の世界では、市場は常に効率的(最適)な動きをしているので、個人がいくら情報を駆使しても、継続的に市場を超える運用成績をあげることは不可能、という説として知られています。

もちろん、この仮説が正しいとは限りませんし、市場より高いパフォーマンスを目指して、証券会社のファンドマネージャーの方などは日々投資理論を駆使されています。

1990年代にアメリカで行った調査によると、プロが運用した投資信託6,000銘柄のうち、10年間にわたって市場より高いパフォーマンス(手数料を差し引いたもの)をあげたものが、20銘柄程度(0.3%)ありました。

この結果をどう捉えるかは人によって異なりますが、ここで言いたいのは、みなさんにはぜひこの0.3%の銘柄を見つけてください、ということではありません。大切なのは、投資のプロが最新の数学理論を駆使して運用しても、99%以上は市場に勝てなかった、という事実です。

では、日本でこの大部分の投資家が勝てない『市場』が意味するものは何でしょうか?

それはTOPIX(東証株価指数)です。

「インデックスファンド」という言葉を聞いたことがあると思います。それは、市場平均というベンチマークと同じような動きをする運用を目指す投資信託です。

その中で、もっともおすすめなのが、TOPIXが対象とする銘柄すべてで構成された、TOPIX連動型のインデックスファンドになります。

市場に勝つことはほとんどの人ができない、ならその市場全部を買ってしまおう、ということですね。

私が講師を勤めている大和ペンション・コンサルティングさんの確定拠出年金の商品では、『DCダイワ日本株式インデックス』、SBI証券さんの商品では『DC日本株式インデックス・オープン』などがそれにあたります。運用会社によっては、TOPIX連動型の商品を扱ってないところもあるので、その場合は代替手段として、『日経平均株価』連動のインデックスファンドでもほぼ同じ動きをします。

 

日本だけでは不安、という人もいると思います。そういう人は、日本以外の、海外の株式インデックスに連動する商品も併せて買っていきましょう。

これも、大和ペンション・コンサルティングさんの商品では『DC大和外国株式インデックス』、SBI証券さんの商品では『DIAM外国株式インデックス』という形で取り扱いされてます。

結局は、この

・日本株式(TOPIX or 日経平均株価)連動型インデックスファンド

・外国株式連動型インデックスファンド

の2つ、プラス個人のリスクに応じた安全資産の3つを組み合わせれば、ほとんどの人より高い運用成績を収めることができます。

いかがでしょう?商品選びがずいぶんシンプルになったのではないでしょうか?

 

少し長くなりましたので、オススメの配分、そしていつ買っていつ売るかというお話は、『サラリーマンが知っておくべき確定拠出年金の事実(下)』で書きたいと思います。

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