支出の4つの分野

支出の4つの分野

借金があるわけでは無い、毎月それなりの収入もあるけれど、なぜか満たされない。毎日が同じように過ぎていく…。そういった悩みを持つ方が最近増えています。もしかしたらそれは、無意識にお金の使い方を決めてしまっているからかもしれません。

衣・食・住などにかかる費用は生きるために必要な支出ですが、その他の項目は自分で使い先を選ぶことができます。光熱費や無駄な固定費などを減らし、自由に使えるお金を増やしていくことは大切なのですが、その先の、自由に使えるお金を何に使うのかを考える作業は、みなさんの人生を充実したものにするために、より重要になります。

当事務所では、お金の使い先を「現在の利益(=喜び)」と「将来の利益(=意義)」という2つの利益を満たすか満たさないかで分類しています。

4models

Ⅰ. 現在の利益(ー)将来の利益(+)

消費した物や行動が、喜びは満たしてくれないけど、将来のためになるような支出がこの分野になります。例えば、

  • 美味しく無いけど栄養のある食事
  • 健康のために行なっているトレーニング
  • 資格の勉強

などが挙げられます。人によってはこの分野を「投資」という方もいます。

将来のためにお金を使うことは大切なことなのですが、その意識が強すぎると、「今さえ我慢すれば幸せになれる」という考えをずっと追い続けてしまい、自分が望んでいたような充実感や達成感が得られないと、また新たな将来の目標を追い続けることになります。この項目に偏りがちな人は、現在も楽しめる活動を探す必要があります。

Ⅱ. 現在の利益(+)将来の利益(+)

喜びも意義も感じられる活動で、理想的な支出項目です。例えば、同じ運動をするにしても、テニスやバスケットボールなど、楽しみながらできる活動だと、喜びも感じられ、将来の健康にも役立ちます。資格の勉強をするにしても、「なんとなく英語が使えた方が役に立ちそう」という動機で無理に英会話教室に行くよりも、楽しめて将来の自分の役にも立つ資格を探した方が、人生は充実するかもしれません。

もちろん、全ての買い物を喜びと意義が両方満たせるものにすることは不可能ですし、そのことだけを考えて買うものを決めると逆にストレスとなってしまいますが、この項目の支出が人生を豊かにするということを念頭に置いて買うものや活動を決めることはとても有意義なことです。

Ⅲ. 現在の利益(ー)将来の利益(ー)

考えるまでもなく、最悪のお金の使い方がこの項目になります。まったく楽しめないし、将来の利益にもならない活動。こんなことにお金を使っている人がいるのかと思われるかもしれませんが、支出先を振り返っていただくと意外とこの項目が多いことに気づく方もいます。

たいして美味しさも感じないコンビニ弁当や、楽しく無いけど惰性で参加している飲み会。自己啓発のために購読しているけどまったく読めていない雑誌、特に欲しく無いけど周りが持っているからという理由で買ってしまった時計やアクセサリーなど。

この項目への支出は注意深く発見し、できるだけ早く削減するようにしましょう。

Ⅳ. 現在の利益(+)将来の利益(ー)

自由に使えるお金のうち、もっとも多くなりがちなのがこの項目になります。お酒・タバコ・ギャンブルなどのありきたりなものを始め、漫画・ゲームや飲み会、カロリーが高いケーキなど、探せばいくらでも見つけることができます。世の中はこの「今楽しめる活動」にお金を使わせる仕組みで溢れているのかと思ってしまいます。

この支出に偏りがちな人は、毎日は楽しいけど何か満たされないという不安感にさいなまれます。基本的にこのような喜びは一過性なものなので、それが終わると何か罪悪感のようなものを感じるのです。それを埋め合わせるために、また今楽しくなる活動や商品を欲しがってしまう。この繰り返しでお金を使い続けてしまいます。

もちろん、たまにスターバックスで美味しいキャラメル・マキアートを飲むことや、1年に1回旅行に出かけることなどは、ストレスを解消し将来に向けてのエネルギーを蓄えるという点では明らかに将来の利益にもなります。ただし、それらの活動に関しても、絶対に行き過ぎないことが必須の条件です。

関連記事

  1. 意思決定に役立つマネー用語(2) − 機会費用

  2. 嵐山の竹林

    給与明細から正しい手取り(可処分所得)を計算しよう

  3. ネットニュースやSNSとお金の関係

  4. 紫陽花1

    毎月いくら貯金してる?1ヶ月の貯金額の平均と理想の貯蓄率

  5. バランスシート

    貸借対照表(バランスシート)で家計の安定度を見る

  6. 妊娠・出産時に利用できる社会保障と公的補助(上)

  7. 夫婦で話し合い

    夫婦で話しておきたいお金の6つの項目

  8. 家計簿の続け方(下)

    家計簿を続ける方法を徹底検証(下)

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。